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自営業者・フリーランス夫婦の老後資金はいくら必要?不安は早期検討、早期実行で解消させる

自営業者・フリーランス夫婦の老後資金はいくら必要?不安は早期検討、早期実行で解消させる

自営業者・フリーランス夫婦の老後資金は4960万円必要?

あくまでもこのモデルケース、そして使った資料からの算出ですが、公的年金収入から考えるこれだけはと思われる「自営業者・フリーランス夫婦の老後資金はいくら必要か」が出ました。

総支出額92,600,352円-総年金収入額42,987,618円=49,612,734円

kage
5000万円近くになりました。あくまでもこのモデル夫婦、そして年金収入に絞った考え方ですが。

ただもう一度、先の「家計調査報告(高齢夫婦無職世帯の家計収支)」のグラフを見てみます。

総務省統計局「家庭調査報告」高齢夫婦収支

社会保障給付のほかに、実収入の8.7%の ’その他の収入’ が記載されています。

これは「単身無職世帯(7.3%)」でも同じことです。

例えば、その他の収入が8%あったとすると年金総収入42,987,618円に対して3,738,054円の収入増となります。

ただ今回の検証は、収入を公的年金だけに頼った場合にそれ以外にどれだけの資金を最低限用意しなくてはいけないかをテーマにしています。

そのため、それ以外の収入は ’あればありがたい’ ということにしておきます。

実際に「そのほか」でこの収入が得られるならば、定年後の必要なお金はその分減額されます。

一方、グラフの住居にかかる費用は13,677円となりますので、持ち家が前提となっていると思われます。

そうなると住居を借りている場合は、そこに家賃が加わって必要なお金の額はかなり増えてしまいます。

加えてよくよく見てみると、この支出には家のリフォーム費用や車の買い替え費用、また施設に入ることになった時の費用なども含まれていそうにありません。

また自分たちのことだけではなく、親の介護にかかる費用も考えなくてはいけなくなるかもしれません。

そうなるとまだまだ必要なお金は変動することになるでしょう。

仕事から離れたのち、何が必要になるのか・どのような生活を送っていきたいのかを検討し、それらを行うために必要な資金を上乗せして考えておくことが大切だということになります。

不安は早期検討、早期実行で解消させる

夫は店を開いて以来、ずっと第一号被保険者。

妻は数年間の第二号被保険者から60歳までの大部分をやはり第一号被保険者。

このモデルケースの場合、夫婦の老後32年間に必要な資金は4960万円と出ました。

この金額は収入を公的年金(老齢基礎年金と少しの老齢厚生年金)に限る・贅沢せずに暮らすというぎりぎりの条件で不足金額を算出しました。

ある意味現実的ではないと思えますが、対策を打たなければこれが現実になるということでもあります。

早期検討、早期対策

前回算出した「夫:第二号被保険者・妻:第二号被保険者→第三号被保険者」世帯の老後32年間に年金収入だけで必要になるお金は2460万円でした。

しかし内心、退職金がこの大きな穴埋めになってくれるだろうと思いました。

勤続35年以上の平均退職一時金(のみ)額になりますが、厚生労働省の「就労条件調査」(2018年)によると大学卒1,897万円、高校卒(管理・事務・技術職)1,497万円、高校卒(現業職)1,080万円となっています。

しかしそれが5000万円近い額となり、退職金制度がしっかり設けられていない自営・フリーランスとなると話が違ってきます。

望む老後の形を考えられないとしても、若いうちから自身の老後の金銭面に関して早期検討・早期対策を講じないと大変なことになると思い、この記事の題名に「早期」を繰り返しつけました。

小規模企業共済・国民年金基金・iDeCo

前述の不足金額4960万円を40年で積み立てるとします。

年額で124万円、月額で10.4万円となります。

仕事を始めた時から40年間ずっと毎月10万円強の積立は楽な金額ではありません。

逆に言えば、自営業者・フリーランスの方々はこのくらいの危機感を持たなくてはいけないということです。

この積立額を少しでも低くする手段として、公的な資産形成制度を利用するということが挙げられます。

小規模企業共済国民年金基金iDeCoの三つの積立は国が後押しをしている資産形成プログラムです。

各プログラム特徴がありますが共通して言えることは、全額所得控除などの税金の優遇措置を受けられること。

また受給時も退職所得控除や公的年金等控除などが受けられ、支払う時と受け取る時のダブルで控除が受けられます。

小規模企業共済の場合は、税制上の優遇だけではなく、貸付制度などの事業を営んでいく上でたすかる制度も用意されています。

退職金だけではない!貸付制度も心強い小規模企業共済とは
参考記事退職金だけではない!貸付制度も心強い小規模企業共済とは

前回は、「自営業者・フリーランス夫婦の老後の必要な資金」を調べました。 その際に、個人事業主にとって退職後の資金形成だけでなく、事業運営にもメリットのある「小規模企業共済」制度を取り上げました。 今回 ...

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確定給付年金」である国民年金基金は加入時に年金受給額が決まるうえに終身年金ですので、大きくは化けないと思いますが確実に資産形成をできるプログラムです。

何を選択するにしても大事なことは早いうちから実行すること。

それも無理なく行うこと。

国民年金基金やiDeCoは途中解約が原則できませんし、小規模企業共済は20年未満で任意解約をすると元本割れを起こしてしまいます。

途中解約や任意解約をせずに済むように収入を安定させてから、これらの制度をできる限り早く使う、うまく使うということです。

kage
年金や積立に頼らなくてもよいくらい稼ぐのが本当は一番です。

まとめ:自営業者・フリーランス夫婦の老後の不安は、早期検討・早期実行で解消させる

今回、自営業者・フリーランス夫婦が老後を安心して暮らすには、仕事から離れたのちにどのくらいのお金が必要なのかを考えてみました。

ある意味で「平均的、中位的」な環境・条件での金額を算出するために、架空のモデル夫婦を一つ設定してみました。

また、夫婦の寿命は長めに・収入は公的年金に絞る・贅沢せずに暮らすことで、条件を厳しくしました。

その上で、このモデルについてわたしが算出した定年後、老後に最低限必要なお金はおおよそ4960万円になりました。

調べながら、計算しながら感じることは、まず何しろ「自分のおかれた資金・年金環境を早くに確認しなくていけない」ということ。

それによって安心できることもあるでしょうし、危機感をつのらせることもあるでしょう。

これが本当に大事なことです。

今回の「自営業者・フリーランス夫婦の老後の資金」を考えることによって、そのことを最大限に感じさせられました。

なにしろ、早くに、早くに検討して、必要ならば実行に移すこと。

幸か不幸か出てきてしまった2000万円という金額を良いきっかけとして、自営業者・フリーランスの方々には

  • 老後を自身のことと自覚する
  • 自分のおかれた資金・年金環境を見直してみる
  • 自分の望む老後の生活を考える
  • 定年後、老後にかかるお金の額を算出する
  • 足りないお金に対する準備・対策を早期に実行に移す

ことがとても大切だと思いました。

  • この記事を書いた人

Kage

’64年生まれ。2020年二度目の東京五輪をRebornの時と考え、30年近く続けた工場経営からリタイヤしました。新しい人生がより豊かなものになるよう自己学習をしながら情報を発信していきます。

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